大和市のイベントキャラクター『ヤマトン』の活躍が注目されるなか、ベテランの存在感漂うカルテットキャラが市役所にいる。
このキャラは今から20年前の1992年に大和市が制定した公式マスコット『やまとフェアリー』。イラストや個別の特徴が市の例規集にも記載されている、由緒正しいキャラだ。
このキャラクターは大和市役所とサンリオグループが共同開発したもので、翌年には全国公募8千点の中から総称が『やまとフェアリー』に、個別のイラストは緑の精『やまともっく』、花の精『やまとかのん』、水の精『やまとみずべー』、ふれあいの精『やまとこころん』に決まった。96年には、総称とともに市が商標を登録。著作権保護に万全の態勢を整えたが、10年後に商標が更新されることはなく、その存在も次第に薄れていった。
制定当時は庁内から150件を超える活用の提案が寄せられたが、現在は各種通知文や刊行物に使用される程度。民間への貸出し体制も万全だったが、この5年ほどは活用実績もない。
2000年代に入ると自治体などによるご当地キャラブームが到来。一昨年には大和市イベントキャラクター『ヤマトン』が華々しく登場し、各地のイベントで活躍しているが、『やまとフェアリー』は制定当時から変わることなく、マイペースの活動を続けている。
マスコットキャラクターを管理する市総合政策課では「ヤマトンの人気が高まっているのでマスコットキャラクターの在り方について検討が必要」としている。
11月で誕生から20年が経つ『やまとフェアリー』。主役の座を後輩キャラに奪われてしまう日がやってくるのだろうか。