海外3自治体が大和へ 健康都市政策を視察
WHO(世界保健機関)西太平洋地域事務局が提唱し2003年に発足した「健康都市連合」に加盟する海外3か国の自治体関係者が4月10日、健康都市づくりを進める大和市の小学校や市立病院など数か所を視察した。
健康都市連合(事務局:東京医科歯科大学)には西太平洋地域10か国の155自治体、45団体が加盟しており、大和市は2008年に同連合と同連合の日本支部に県内で唯一加盟している。
今回の視察研修は連合の理事であるNGO健康都市活動支援機構(本部:千葉県市川市)が、国際支援事業として初めて実施したもので、視察団には北クチン市(マレーシア)、ダルハン・オール県(モンゴル)、マリキナ市(フィリピン)から環境、衛生、保健等に関わる行政職員や医師ら9人が参加した。
一行は大木哲市長を表敬訪問した後、林間小学校で給食や保健指導、図書室などを見学。続いて市立病院に出向き同院の救急棟や小児病棟を視察し、感染症対策、医療廃棄物対策についての説明を受けた。参加者からは「病院の経常収支が黒字になった秘訣は?」の質問や「地域医療連携への取り組み」に関する質問などがあった。最後に多胡記念公園内にある茶室・慈緑庵で、大和茶道会(岩本翠会長)によるお茶会を体験し、「わび・さびの世界」に触れた。マリキナ市から参加した健康衛生評議員のスザーナ・マグトゥボさん(49歳)は、「たくさんのことを学ぶことができた。こういう機会を与えてくれたことに感謝している。大和市はとても美しいまち」と感想を話した。
大和市は2012年に同連合の理事に就任している(任期は2016年まで)。