大和市は、全国初となる極太タイヤの自転車「ファットバイク」を活用した消防チーム「消防ファットバイク隊」(関口正美隊長)を発足させた。
ファットバイクはタイヤ幅が約10cmと太く、がれきの散乱した悪路や雪道などでも走行できる。大和市はファットバイクを今年3月に1台15万円で20台導入し、本署(8台)、北分署(4台)、南分署(4台)、西出張所(2台)、柳橋出張所(2台)に配備した。この事業の予算額は、活動に必要な消火剤などの資機材を含め336万8千円。
同隊は大規模災害などで道路が寸断され消防車両の通行が困難な場合、2人1組のチームで出動。1組に1つ、投げて使うボール型消火剤や救急セットの入ったリュックを背負い、初期消火や応急手当の任務にあたる。AEDも必要に応じて肩にかけて持つ。災害時は配備場所から現場まで自力で向かうことになるが、軽い力でこげるため、長時間・長距離の移動でも問題ないという。なお、この自転車では救急搬送はできず、必要な場合は別に担架などを呼ぶ。
5月2日には大和市役所だれでも広場で発足式が行われ、大木哲市長や萩野谷公一消防長らが出席。隊員である消防職員20人が悪路を模したコースを走り、自転車の走破性を披露した。