今年5月に初期の肺腺がんだと発表し療養していた歌舞伎俳優の中村獅童さんが7月28日、都内で行われた11月の「松竹大歌舞伎」製作発表会見で、この巡業公演での復帰を発表した。獅童さんは「休みの間、気付くと芝居のことを考えていた。僕には芝居しかない」と復帰への思いを語った。
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11月の松竹大歌舞伎は1日の新潟を皮切りに全国20カ所で行われ、3日(金・祝)には市文化創造拠点シリウスの開館1周年記念ステージとして上演される。そこで本紙では獅童さんに単独インタビューを行った。
――今回の役どころは
「『義経千本桜 すし屋』で『いがみの権太』を初役で務めます。念願の大役。『獅童らしい権太』を細かく時間をかけて作り上げたい」
――シリウスの印象は
「(案内を見て)大和にこのような所があるとは知らなかった。きれいで驚いた」
――来館者は200万人を超え、日々芸術文化に関する企画が催される人気施設。その1周年記念となる
「大和には表現に熱い思いを持った方が多くいるのですね。歌舞伎にどう反応するのか楽しみ。1歳のお誕生日にやらせていただけるのもとても嬉しい」
――大和市民に向けて一言
「大和での公演が今から楽しみ。お年寄りなど、遠くまで来られない方にも、生の感動を味わってほしい」
復帰にかける思いを一言一言に込めた獅童さん。これまで歌舞伎が上演できる舞台がなかった大和の地で、新たな歴史が華々しく刻まれようとしている。
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