10月17日に行われたプロ野球ドラフト会議で、大和リトルシニア出身の佐藤一磨(かずま)投手(横浜隼人高3)がオリックス・バファローズに育成1位で指名された。佐藤投手は「まずは、選ばれてほっとしました」と安堵の笑みを浮かべた。
188cmの高身長と体の柔らかさを生かしたピッチングが特徴で「回転数や角度の違うボールが投げられることが強み」と話す。
幼少期はサッカー少年だったという佐藤投手。小学校1年生の時に父の大磨(だいま)さんに勧められて、地元の藤沢少年野球クラブに入団。野球に熱中するようになったきっかけは、2年生の時に見た上級生のプレーだった。「とても上手くて、自分にとってヒーローのような憧れの選手がいた。彼のようになりたくて打ち込んでいたら野球一筋になっていた」と振り返る。
大和リトルシニアでは中学時代の3年間プレーした。
絶対的エース
瀬川博之監督によると佐藤投手は、のびのびプレーや自分で考え、行動できる環境などをチーム方針に掲げるチームの中で絶対的なエースだったという。「素直で、学校の成績もトップクラス。周りもよく見え、優しい後輩思いで、欠点を探すのが難しい選手でした」と当時を振り返る。「細身だったので、体力がつけば必ずプロに行くと思っていた」と当時からその素質を見込んでいたという。プロ入り後の活躍については「ケガに気を付けて、一日も早く支配下登録を目指し、オリックスのエースになってほしい」とエールを送った。大和リトルシニアには現在、同じオリックスでプレーし、横浜隼人高の先輩でもある宗佑麿選手(23)も所属していた。
高校は強豪の横浜隼人に進学。本格的にプロを目指すようになったのは今春にスカウトが来たことだった。水谷哲也監督の指導のもと、春に約140Kmだった球速は、夏には最速148Kmを記録。半年間で急成長をみせた。
今後の目標について佐藤投手は「支配下登録になって一軍で投げられるようになりたい」と意気込み、「生まれたときからお世話になっている地元の皆さんへの恩返しは活躍している姿を見せること。そんな姿を早く見せられるように努めます」と力強く語った。