令和2年春の叙勲で、大和市内から日本大学名誉教授の渡部敏さん(80)が瑞宝小綬章を、保護司の青木一俊さん(76)、元特定郵便局長の亀井勉さん(70)、西鶴間小、林間小で校長を務めた芳賀芳秀さん(73)が瑞宝双光章を受章した。今年は新型コロナウイルスの影響で、皇居での伝達式や天皇陛下への拝謁が中止となっている。=カッコ内の年齢は受章当時。
寄添い続け30余年保護司・青木さん
市内大和南の保護司・青木さんは、1989年から保護司としての活動を続け、今年の5月25日で丸31年を迎えた。「長年の活動が認めてもらえたのかな」と喜びをかみしめた。
法務省から叙勲の内示の連絡を受けたのは3月。内閣府からは5月13日に予定された伝達式の
流れを細かく指示された。「天皇陛下のご尊顔を拝することができるなんて」と楽しみにしていた矢先、新型コロナの影響で伝達式は中止に。賞状等が届くのも7月以降との連絡があったと残念がった。
保護司は、仮釈放の受刑者や家庭裁判所で保護観察処分者になった人、執行猶予者などの生活を地域社会の中で監督している。保護観察対象者とは、毎月2回面談し、生活状況などを聞き取り、報告書にまとめる。面談に来ない場合には、自ら赴き、諭すこともある。「中には立派に更生して、会社を経営している子もいますよ」。そう話す目は、自身の叙勲以上に嬉しそうだった。
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元特定郵便局長だった亀井勉さんは「縁の下の力持ち、のつもりで45年間ただひたすらに事業を支えるべく勤務していたことが認められたのかな」と喜んだ。退職後は桜ヶ丘地区社会福祉協議会の役員なども務めている。趣味は独学で学んだ菊づくり。毎日真っ黒になりながら土いじりに精を出している。
市内からは4人に加え、危険業務従事者として瑞宝双光章を岩下勝典さん(61・元2等海佐)、田岡修さん(61・元2等海尉)、今野榮さん(72・元神奈川県警部)、高城誠治さん(61・元3等海佐)、森龍士さん(61・元3等海佐)が、瑞宝単光章を明石憲行さん(72・元神奈川県警部補)、阿部恒城さん(72・元神奈川県警部補)、佐々木則和さん(70・元大和市消防司令長)、竹岡真さん(61・元3等海尉)、百武幸雄さん(73・元横浜市消防司令)がそれぞれ受章している。