「第2回全日本マスボクシング選手権大会」が9月23日から25日、青森県で行われ、シニアビギナー61歳から70歳・身長160cm以下の部で、中央林間在住の阿部和子さん(70)が3位に入賞した。
マスボクシングは実践の試合をイメージして寸止めでパンチを打ち合う競技。相手がいることで集中力が増し、攻防の緊張感があるので、有効な練習方法の一つだ。大会を主催する(一社)日本ボクシング連盟がその安全性に着目し、「競技の普及・振興」と「生涯スポーツとしての分野」を目指して正式種目化。昨年から全国大会を開催している。
今大会は8カテゴリー44階級で実施。阿部さんはシニアビギナー61歳から70歳・身長160cm以下の部に出場。1R1分30秒、ポイント制で実施された。阿部さんは豊富なスタミナを武器にパンチを多く繰り出して予選を勝ち抜き、準決勝では0対3での判定負けとなったが、3位入賞し、同部最年長としての意地をみせた。
阿部さんは40代でマラソンをはじめ、数多くのフルマラソンや100Kmを走るウルトラマラソンを14時間台で完走するなど自慢の体力を持つ。
2017年に健康促進とダイエットを目的に中央林間ボクシングスタジオ(太田茂代表)でボクシングを始めた。「ジムでは年齢、性別に関係なく同じ目標に向かって取り組める。1Rと区切られた時間で、持っているものを表現できるのも自分に合っていた」とボクシングの魅力を話す。
昨年からは太田代表の勧めでマスボクシングを開始。独自ルールに最初は戸惑ったが徐々に慣れ、今回好成績を残した。太田代表は「マラソンで培ったスタミナが阿部さんの持ち味。普段から年齢を感じさせず、若者と同じ練習をこなしているのがすごい。来年は70歳以上とクラスが変わるので日本一を目指して欲しい」とエールを送った。阿部さんも「ガード技術をあげ、来年は優勝したい」と話した。