「ワールドマスター柔術選手権2023」で準優勝を果たした 堀 義雄さん 中央林間在住 42歳
次世代に背中見せる
○…自身が運営するスタジオ内には、これまでに獲得してきた数々のメダルがかけられていた。「良かったら手に取って見てください」。そう声をかけてくれる姿からは、気さくな人柄が伺える。35個目となった真新しい銀メダルは、8月31日に行われたブラジリアン柔術の世界大会で獲得した特別なもの。「最初は悔しかったけど、たくさんの人が祝福してくれてうれしかった」と喜びを噛みしめた。
○…31歳の時に「ケガが少なく、30代からでも始められる」と関心を持っていたのがきっかけでブラジリアン柔術を始めた。当時は市内に教室がなかったため、仕事と両立しながら大和から川崎市内まで習いに通う日々。「練習場に近い職場に転職したこともあった」。ライフスタイルを変えるほど競技に打ち込み、2020年に地元で「フィットネススタジオ1440」を開設した。
○…中央林間出身。野球・水泳・空手を習うなど、活発な少年時代を過ごした。両親が共働きだったため、近所の人や祖父母のお世話になることが多かった。やんちゃをした時には「真剣に叱ってくれる大人たちがいてくれた」と感謝を示す。「そんな地元に恩返しがしたい」と中央林間で指導を始め、「ホーリーさん」の愛称で生徒たちから慕われている。
○…休暇が取れると、鵠沼海岸へ足へ運ぶこともしばしば。「サーフィンや砂浜で読書をするのが好きで」とにっこり。ずらりと並ぶメダルの中で、一際輝く「ホーリーさんへ」と書かれた金メダルは、ボランティアで運動指導をしている園児たちからもらった宝物だ。世界大会から数日を経て、新たな道しるべが見えてきた。「僕を超えるような世界チャンピオンを誕生させること。これが新たな目標です」
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