下和田の南大和老人保健施設「さくらぷらざ」(鈴木敦子施設長)が、介護事業所などを応援する県独自の取り組み「かながわベスト介護セレクト20」を大和市で唯一受賞した。4日には横浜市内で表彰式が行われた。
「かながわベスト介護セレクト20」は、サービスの質向上や人材育成などで顕著な成果を挙げた事業所を表彰し、奨励金100万円を交付する県独自の取り組み。
現在の介護保険制度では、利用者の要介護度が改善すると介護報酬が減額となる。利用者の自立を目指す介護事業者や職員の努力が反映されにくいことを背景に、「頑張れば報われる」という機運を高めようと2016年に創設された。
県内の介護事業所を対象に今年度は92事業所が応募し、有識者らで構成される選考委員会が20事業所を選出した。さくらぷらざは大和市から唯一の受賞となり、老健施設としても唯一選ばれた。
同施設は1991年に南大和病院などを運営する「南大和グループ」の介護部門の一つとして設立され、現在、およそ80人が入所する。利用者の「在宅復帰」も視野に入れ、リハビリ、栄養ケアなどに力を入れている。
事務長を務める南部泰毅さん(39)は「市民を対象にした無料の『身体年齢測定会』の実施など地域貢献活動も評価いただいた。(今回の受賞は)およそ50人のスタッフの励みになる。今後も認知症ケア、自立支援、地域貢献の3つに注力していきたい」と先を見据えた。