大和市つきみ野の「大和市つる舞の里歴史資料館」で、室町から戦国時代の出土品や古文書などを展示する企画展「室町・戦国時代の大和〜戦乱のなかを生きた人々」が開催されている。市教育委員会主催、12月8日まで。
中世の大和市域の様相を伝える文献がほとんど残されていないなか、初めてこの時代に焦点を当てた。
鎌倉幕府の倒幕に功があった足利尊氏・直義兄弟に与えられた所領一覧に「相模国絃間(鶴間)郷」と記された目録や、1352(正平7)年に足利尊氏が重臣の南宗継に給付した所領の一部に「相模国和田深見両郷」と記された複製文書など、最近の大和市が前面に出す足利直義に関する展示物がメイン。
ほかにも鶴林寺、観音寺にあった石の板碑や、神明若宮地区の武家館跡から出土した陶磁器や宋銭、下鶴間の城山遺跡から県内で唯一完全な形で出土した、漆塗の茶臼。武田信玄・勝頼、徳川家康・秀忠に任え、福田に所領があった旗本坂本氏に伝わる朱印状など見どころが多い。
相模原市から足を運んだ齊藤皓(あきら)さん(70)は「資料館も企画も展示物も素晴らしい。来たかいがあった」と話していた。
11月23日(土)午後2時から展示解説がある。
問い合わせは同歴史資料館/【電話】046・278・3633へ。