連日のように「高温注意報」が発令されるなど、厳しい暑さに見舞われている今年の夏。とりわけ県内では海老名市内の最高気温がニュースなどでも報道され「神奈川で一番暑いエリア」として一部で認知されつつある。では一体、「県内の他エリアを比べて、どれ位の差があるのか?」「なぜ海老名は暑いのか?」-。こうした疑問について、横浜地方気象台のスタッフに話を聞いてみた。
現在、気象庁が神奈川県内に観測地点を設けているのは海老名のほか小田原、辻堂、横浜、三浦の計5カ所。この中で今年、8月13日までに日中の最高気温が35度を超える、いわゆる「猛暑日」を記録したのは海老名の4回(7月27日、8月2日、8月7日、8月11日)が最多。以下、横浜が2回で、他地点では1回ずつとなっており、海老名の気象観測地点では比較的、数値が高い傾向にあるのは周知の事実となっている。
最高気温記録も保持
過去2013年に海老名で観測された日中の最高気温は「38・1度」。これは、明治時代の中期から記録が残っている横浜地方気象台における「県内での最高気温」ともいわれており、ここ数年はインターネットやマスコミ等でも「神奈川で一番暑いエリア」として紹介されるなど、認知の幅を広げている。
相模原の方が上?
その理由について横浜地方気象台のスタッフは「観測地点が内陸にあるため」と説明する。実際、海老名以外の4カ所はそれぞれ海に近く、海岸部からの気流(風)の影響を受けやすい。
一方、市内でも南部に位置する海老名の観測地点(中新田)は内陸にあるため、こうした要因による影響は微小。強い日差しによって暖められた地面の輻射熱(ふくしゃねつ)が、逃げ場を失い停滞するため、結果的に同じ「晴れ」の天気であっても、他エリアの最高気温と比べて1度から1・5度程度、高い記録が残るものとみられている。
しかし一方で、海老名の最高気温記録は県内にある気象観測地点の中での数字に過ぎず「もっと内陸寄りのエリアの方が高い数値が出ているのでは?」といった声もある。前出の38・1度が観測された同日、相模原市南区では、正確な測定によるものではないものの「38・4度」を記録したという情報も一部にあり、同気象台では「『海老名市が神奈川で最も暑い』というには、やや早計な感がある」などと話している。
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