国内外で活躍する薩摩琵琶奏者・田中井琇水(しゅうすい)さん(69)=写真=の演奏会が9月17日(日)午後1時から、河原口の河の手ギャラリー(厚木駅から徒歩1分)で開催される。入場料1300円。
ペルシャで発祥し、奈良時代にシルクロードを経て日本に伝わった「琵琶」。現在その種類は大きく分け5つあり、その中でも薩摩琵琶は最も大きなバチを使い余韻を感じさせる趣深い音色を奏でるのが特徴だ。
当日は、有名な演目の一つ平家物語の中の「敦盛」や、鬼が登場する怪談「茨木」などが披露されるほか、弟子の多田智美さんによる「静御前」の語り・琵琶演奏も行われる。
田中井さんは「1人でも多くの方に聞きに来ていただいて、自分もやってみたいと思ってもらえたら嬉しいです」と話す。
師匠の舞台に魅せられて
田中井さんが琵琶と出会ったのは十代の時。当時琵琶の稽古に通う母を終わる頃になると迎えに行っており、待っている間に演奏を聞いていたことがきっかけだった。22歳の時に母の師匠から「琵琶を始めてみないか」と声を掛けられ、初めて師匠の舞台を見に行ったところ練習とは違う気迫のこもった演奏に感動。「自分もやってみたい」と弟子入りを決意し、週2回ほどの稽古に励んできた。
自身が得意としているのは「船弁慶」「川中島」「西郷隆盛」といった古典の勇壮な曲目だが、小学生の弟子もいることからおとぎ話や童謡を取り入れた曲の研究・指導を行うなど、子どもたちも楽しめるよう工夫を凝らす。これを活かし、横浜市内の小学校では25年間欠かさず演奏を披露し続けている。
また、舞踊や生け花などジャンルの違うパフォーマンスとの共演も積極的に実施。昨年は米ワシントンで創作舞踊とのコラボ公演を行うなど、薩摩琵琶を伝承するため新たな取り組みにも力を注いでいる。
催しの予約・問合せは同ギャラリー【電話】046・235・8446へ。
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