西オーストラリア州の州都パースにある、高級食品を扱う店舗内に並んでいる「ミニトマト」。市場では高値で売られ、トップブランドのこのトマトを生産しているのが、市内本郷出身の大熊栄久さん(70)だ。
大熊さんが、この地で日本人初となる農業経営者に挑戦したのは57歳の時。農家に生まれ、日本で40年ほど農業を営み、農林水産大臣賞などを受賞。「自分なりにやりつくした」という思いから、最高の環境でトマト栽培をしようと40代後半から栽培場所を探し始め、日射量や空気の乾燥具合、気候などさまざまな条件を満たしていることから海外進出を決意した。
英語も話せずつても無かったが、現地大使館で紹介された人から農場を借り、とんとん拍子に栽培を開始。硬くて甘味の無いトマトが通常という現地の食文化の違いから当初生産したトマトは売れなかったものの、試行錯誤を繰り返し現在ではトップブランドとなるほどの成功を収めた。
未来に続く農場に
経営する2つの農場で働く職員は、社員4人と20代を中心としたワーキングホリデーの15〜20人。「改めて日本人の勤勉さを感じた」と職員は全員日本人を雇っている。またシェアハウスを用意し、従業員に提供。情報交換を行うなど、日本人の居場所になっているという。
大熊さんは「日本人が経営している農場が未来に続くものにしていくため、従業員たちには次に来るワーキングホリデーの人たちの為にも一生懸命働くよう指導している。次世代のためにも頑張って、これからもチャレンジしていきたい」と話した。
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