海老名、綾瀬、座間の3市のごみを焼却する「高座クリーンセンター」(市内本郷)が、昨年4月の稼働からほどなく1年を迎える。ごみの搬入から焼却までの様子が自由に見学でき、焼却熱を活用した陶芸窯やキッチンルーム、高さ50メートルの展望室もあることが話題となり、ひと月あたり約800人が施設に足を運んでいる。
高座クリーンセンターは、旧施設の老朽化に伴い整備され、2019年4月に本格稼働。人口減少やごみの減量などを見据え、従来は日量350トンだった処理能力を日量245トン(122・5トン×2基)に改めた。搬入されるごみの減量は進んでいないが、見学ルートや付帯設備の充実などで施設を訪れる人が後を絶たない。
高座清掃施設組合の鴨志田克巳施設課長は「ごみを安定燃焼することができる最新のストーカ炉と、地上50メートルで360度見渡せる展望室」の2つを高座クリーンセンターの特長としてあげる。
地下3階、地上10階建てのクリーンセンターは地域要望に応じ「環境プラザ」と一体化させ、ごみ処理とごみ削減の啓発と「地域文化の発展、福祉の増進」につながる施設として稼働している。
充実の設備
従来からある余熱還元施設の温水プールのほか、施設見学が自由にできるパブリックスペースが新設された。ITを使った各種体験ができる展示コーナーのほか、エコキッズパークも一般開放している。施設内には木工の工房や電気ロクロ、陶芸窯、IHの調理器具が揃うキッチンルームやグランドピアノを備えた音楽室、広さ90平方メートルの鏡面壁多目的スタジオも完備し、一般向けの貸し出しもしている。
組合によると昨年4月から9月までの半年間に施設を訪れた個人の見学者は2518人。団体は83組2292人で3市の学校や自治会のほか、行政や議会の視察もある。遠くは九州からも視察に訪れるという。
20年間の契約で施設の運営を担う三菱重工の関連会社「高座エコクリエイション」は今年度、健康体操や陶芸体験など68回の自主事業イベントを開催し、3年後には年間100回の開催まで増やす計画だ。
組合は「旧施設は自由に見学ができなかった。施設を更新させていただいたことで見学が可能になり、さまざまな形で3市の市民の皆様との接点ができた。今後、高座クリーンセンターをより知っていただけるよう情報発信に力を入れていきたい」としている。
1月イベント
1月のイベント/13日(月)陶芸体験教室(小学生以上・定員24人※1人千円・午前10時〜11時半)、18日(土)ごみ分別釣りゲーム(午前10時〜午後3時、幼児〜小学校低学年※無料)、25日(土)施設見学ツアー(午後2時〜3時半・無料)。
(問)高座クリーンセンター【電話】046・238・3172、月曜休館・午前9時〜午後8時(見学午後5時まで)。※神崎遺跡公園から車で1分。
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