相模川左岸の海老名市社家と右岸の厚木市岡田を結ぶ相模大堰管理橋の整備がこのほど終わり、3月31日に開通した。これにより、人と自転車であればいつでも通行できるようになった。
相模大堰は相模川の河口から12キロ上流にあり、約2・7キロ上流に相模大橋、約1・7キロ下流に戸沢橋がある。
相模大堰は1998年に完成した県内有数の規模を誇る取水堰で、日量最大約62万立方メートルの水を相模川から取水している。
この堰から海老名市側に引き込んだ水は、海老名市社家の沈砂池で土砂などが取り除かれたあと、綾瀬浄水場と伊勢原浄水場に送られ、横浜市や川崎市、横須賀市、相模原市の水道水として供給されている。
地域の声
関係者によると、施設の維持管理のために敷設された管理橋は主に職員が使用するためのものだったが、海老名、厚木の対岸両市の地域住民からは一般供用を望む声が根強くあった。その一方で相模川の自然環境保護を求める声もあり整備には時間を要したという。
そうしたなか県は2014年度に、相模大堰の建設当時から計画していた管理橋の一般供用に向けた事業に着手。周辺住民への説明や設計などを経て、18年度からの2カ年度で工事が進められてきた。
最寄り駅
開通した3月31日午後2時には、海老名市選出の長田進治県議や県の関係者が集まり、事前に開通を知った両市の地域住民らが橋を渡った。
厚木市岡田から海老名市側を訪れた伊藤博さん(69)智恵子さん(71)夫妻は「最寄り駅が本厚木駅から相模線の社家駅になる。鎌倉や平塚にも行きやすくなり嬉しい」と話し、自宅から社家駅までの徒歩時間を確かめていた。
駅まで約7分
管理橋の全長は約500メートル。海老名市と厚木市を新たに結ぶ県道として県が管理する。海老名市側から社家駅までは約550メートルで徒歩約7分。
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