座間市長選・市議選後初の議会となる第1回臨時会が10月16日に行われ、佐藤弥斗市長が提案した市長給与の削減案が賛成少数で否決された。佐藤市長は「改めて検討し、再提案したい」としている。
「政治姿勢示す」
佐藤市長は「市長給与20%削減」を公約の一つに掲げ、現職を破って初当選。初の議会となる臨時会で早速、削減に必要な議案を提案した。削減の中身は今年11月1日から2022年3月31日までの間、市長給与を20%削減し月額73万6800円とするもの。
佐藤市長は提案説明として「自らの政治姿勢を示すため」と述べた。
続く質疑では、削減分の具体的な活用先や、20%の算出根拠、他の常勤特別職を置いて市長自身のみの給与削減であること、所信表明前の議案提出となったこと、などについて質問があった。佐藤市長は、活用先は検討中であること、削減の割合は前例を参考にし、スピード感を持って自ら政治姿勢を示すために提案したなどと答えた。
質疑後の討論では反対討論に沖本浩二議員(ざま大志会)、熊切和人議員(自民党・いさま)、賛成討論に守谷浩一議員(日本共産党座間市議団)、安海のぞみ議員(会派に属さない議員)が登壇した。
沖本議員は「スピード感より強引さが際立つ。期間に不確定要素がある。削減割合の参考にしたという前例との整合性もない。急がば回れ。所信表明後の全会一致可決を望む」と述べた。
熊切議員は「提案のあり方が独善的。減額割合や充当先など、全てが思いつきの提案であると感じる。自民党・いさまとしても、議員報酬や期末手当の削減を、今後、議員提出議案で対応を考えていた矢先の提案であり、改めて遺憾の意を表する」と述べた。
守谷議員は「厳しい財政状況を鑑み、自身の給与を削減する市長の政治姿勢を評価する」と述べ、安海議員は「本議案はまさに、市長の政治姿勢そのもの。目的があれば手段は後からついてくる」と述べた。
6人退席
採決の結果、共産2人と会派に属さない議員4人の賛成に留まり否決された。公明4人と、松橋淳郎議員、美濃口集議員は採決を前に退席した。
退席の理由について座間市公明党団長の上沢本尚議員は「賛成でも反対でもないということ。質疑で述べた通り」とコメント。上沢議員は質疑で「議会体制を決める臨時会での提出は唐突。議会に上程する材料も揃っていない。現状を把握してから改めて再提案を」などと述べていた。
松橋議員は「会派内で賛否分裂せず輪を崩さないため」と理由を述べ、美濃口議員は「身を切る改革は敢行していかなければならないが、削減分の使い道が不透明であった」と述べた。
佐藤市長は「市民はスピード感を持った対応を望んでいると思うが、議会の理解を得ることができなかった。力不足を反省するとともに、反省点などを改めて検討し、再提案を目指していきたい」とコメントした。
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