神奈川県中学校総合体育大会(県総体)の陸上競技がこのほど、川崎市の等々力競技場で開催され、海老名市立海西中3年の日高桜佳(はるか)さんが女子100mで優勝、日高さんら4人が女子4×100mリレーで大会連覇を果たした。新型コロナで今年度、最初で最後となった県大会の優勝を4人は「新たな目標の始まり」と位置付けている。
優勝したのは3年生の日高舞桜(まお)さん・桜佳さん姉妹と2年生の佐藤玖子(きこ)さん、小椋あゆさん、深澤ハンナさんのチーム。29人いる部員のうち女子はこの5人だけ。
昨年の県総体低学年リレーでは日高姉妹と小椋さん、深澤さんの4人で優勝したが、今年は佐藤さんが走り連覇した。双子の日高姉妹はクラブチームでも指導を受け、佐藤さんは硬式テニスとの二刀流だ。
「中学生には高校、大学、社会人と将来がある。今は楽しみながら実力をつける」
こうしたチームの方針のもとで昨年の同大会に優勝。この時すでに翌年(今年)の全国中学校総合体育大会(全中)に照準をあわせていた。そうしたなか今年3月に新型コロナが全国的に拡大して一斉休校となり、毎年の大会はおろか、日々の部活動すらできない日が6月まで続いた。
7月になりようやく部活動が再開されたものの、その時点での目標は唯一残された「10月の県総体」。しかもそこに勝っても関東や全国には繋がらない。それでもチームで掲げた「必ず優勝」の目標が揺らぐことはなかった。
休校の期間中も折を見て集まり「三川公園や運動公園、学校のまわりで鬼ごっこをした。それで体力の低下が防げたから優勝できた」と振り返る。
3年生の日高姉妹はこの大会で中学校での活動は終わりとなるが、所属するクラブチームでさらに上を目指す。高校での目標は「インターハイ出場」と口をそろえる。2年生の3人は「来年の全中出場と県総体優勝」を先輩の2人に誓った。
創部2年目
海西中陸上競技部は、2年前に有馬中から同校に赴任した盛智史教諭(43)が創部した。相模原市出身の盛教諭は陸上の強豪、県立荏田高から中央大陸上部に所属。200mでインターハイ、インカレを経験し、卒業後は荏田高校などでコーチを務め教員免許を取得。2012年の新採用で有馬に配属され、同校で陸上部を創設した。
19年に有馬から海西へ異動して、海西でも陸上部を創設。同中陸上部は3年生3人、2年生7人で、今年7月に1年生19人が入部した。
盛監督は「目標を失いがちになるなか諦めず、目標をもって練習に取り組んだ」と、今大会の好成績を称賛した。
日高桜佳さんの100m優勝記録は12秒36、リレーの優勝タイムは50秒14でいずれも昨年よりタイムを伸ばした。
この大会ではほかにも綾瀬市の春日台中学校3年の弓田一徹さんが男子1500mで2位(4分15秒10)に入っている。
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