70年代に人口が急増した新興住宅地の食を支え、地域のランドマークとして親しまれてきたスーパーマーケット、相鉄ローゼン国分寺店が1月27日、閉店した。
1年で最も寒い大寒のこの日の午後5時、閉店を見届けようと100人ほどの客が集まった。最後の客が店を出ると作業をしていた従業員が手を止めて店の外に現れ、横一列に並んだ。
静かに見守る客らを前に店長の植田啓司さんが「本当に申し訳ありません」と閉店を詫び、感謝の言葉を述べると、集まった客から拍手が送られた。植田店長は「閉店前に小学生くらいの女の子から手紙を渡され感激した」といい、何度も深々と頭を下げた。
住民から愛された店は、大型店の進出や客の高齢化などで赤字が続き、建物の老朽化が追い打ちをかけ閉店を余儀なくされた。店の老朽化は深刻で、夏場には水冷装置が壊れ手動で急場をしのぎ、雨漏りにも耐えながらの営業だった。店の関係者は「無事に閉店できた」と、安堵の表情で涙を浮かべていた。
開店当時を知る80代の女性客は「子どもたちとよく買い物にきた思い出の店。とっても寂しい」と、向かいの店の前で閉店の様子を見届けた。
当面は空き店舗
28日からは同社による移動スーパー事業が始まったが、当面は空き店舗となる見通しで、地域には新店舗の早期進出を願う声が多い。
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