株式会社リコーの有志が3月5日、海老名市泉のリコーテクノロジーセンターで「一分間に最も多くロボットが縄跳びを飛んだ回数」の「ギネス世界記録」に挑み、従来記録106回を上回る170回で認定された。ロボットは今年1月放送のNHK「魔改造の夜」に出演するために開発されたが、番組内で不本意な結果だったため開発を続けていた。
1分間に170回成功
チームはNHKBSプレミアムで1月29日に放送された「魔改造の夜」に出演。番組では40日間で技術者たちが技術やアイデアを駆使してペンギンのぬいぐるみを改造し、縄跳びを跳ぶ回数を参加した3社で競った。
有志チームは終業後や休日を利用して活動。素早く・数多く縄を跳ぶために、縄の動きをデータ解析し、ばらつきを極限まで抑えた縄回しの条件とペンギンロボットの構造を検討。「お家芸」である複合機内での紙検知に用いる反射型センサーを使用し、縄がペンギンロボットの頭上を通過すると自動的に跳ぶ仕組みとし、縄を短く高速で回す作戦にした。
事前練習では100回以上の記録を出していたものの、番組本番では17回と振るわず最下位に。納得のいかなかったチームメンバーが番組放送後、ギネス世界記録の更新という新たな目標を立て開発を続けた。
3月5日の再挑戦では、ギネス関係者不在のため、専門家や時間計測を担当する陸上競技審判員らの立ち会いのもと、一連の様子を全て動画で記録した。
最も良い記録だった170回をギネス側に申請。審査の結果、記録が認定されたことが14日に通達された。
「技術者の意地」
プロジェクトのメカリーダーで、縄の回し手として一日6時間練習をして本番に臨んだという緑川瑠樹さん(36・海老名市上郷在住)は「失敗したとしても何が原因だったのかを確かめ、うまくいくまで挑戦することが技術者としての意地。失敗を挽回できてよかった。技術者が集まる海老名だからこそ実現できた部分もあり、今後にも生かせるいい経験になった」と話した。
リコーテクノロジーセンターは2005年に開所し、最先端の技術研究から設計、評価までを行う同社技術開発の「本丸」拠点で、国内リコーグループ従業員の約2割にあたる6000人以上が勤務している。
|
|
|
<PR>
海老名・座間・綾瀬版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>