NPO法人の理事長として、地域で子育て支援の活動に取り組む 小林 真希さん 綾瀬市小園在住 47歳
「もらった命だから」
○…綾瀬市内4カ所で放課後児童クラブを運営し、学習支援、子ども食堂の運営、行政のファミリーサポートセンター事業委託まで、地域の子育てライフラインを担っている。市が中心となり支援食料を募る「フードドライブ」や、生活困窮の人々に食料を配布して支援につなげる「フードリンク」にも請われ、参画している。どれも「地域にとって必要な事」と、やりがいを感じている。
○…仲間と運営するNPO法人「がじゅまるの木」は、2015年に設立した。保護者が運営する学童保育を本末転倒だと感じ、「自分たちで運営していこう」と思い立った。それから2年後には子ども食堂も立ち上げ、取材当日は5周年の記念日で賑わっていた。「学童を通じて様々な家庭の様子が見えてきた。地域の事は地域でやったほうがいい」と、確信するようになった。
○…10代は「やさぐれていた」。1年で高校をやめたが、「人のために働きたい」と、18で介護業界に飛び込んだ。10年続け、結婚、妊娠、出産を経てケアマネージャーの資格を取った矢先に、白血病を患った。娘は当時3歳だった。1年間の入院生活では抗がん剤で髪も抜けた。「夫と娘を二人にできない」と、6年を経て第二子、第三子を授かり、夫と一緒に5人家族を育んできた。
○…その時、年端もいかなかった娘は二十歳の大学生、息子たちは中学生になり、子育てが「少し楽になってきた」と実感している。何の予定もない休みは3カ月に一度だが、「邪気の無い子どもたちから教わることばかり。そのせいか苦にならない」。市内4カ所で合わせて126人の児童を預かり、来春には5カ所目の学童を開設する。「いずれは居宅介護の仕事もしたい」が、まだ少し先になりそう。
|
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>