和凧作り教室で指導者を務める 鍵渡 優(かぎわた まさる)さん 海老名市上郷在住 75歳
凧に思いをのせ、空に
○...新年1月の「えびな凧揚げまつり」に向けた、和凧作り教室で中心的な役割を担う。「子どもたちに、自分で作った凧が大空に舞う楽しさを体感してもらいたい」と4年ぶりの開催となる凧揚げまつりに心が躍る。教室では作業を手伝うのではなく、一歩引いたところでのアドバイスを心がけ、「できる限り自分の力でものを作り切る達成感を味わってほしい」と見守り型の指導を心がけている。
○...凧づくりは半世紀にも及ぶ。長男が生まれた年の端午の節句に愛息の名前をいれた自作の凧を大空に飛ばした。それからは大小さまざまな凧作りに挑戦。失敗しては修正して飛ばすことを繰り返した。「作った凧がうまく飛ばないと悔しくて、気がづいたらのめり込んでいた」と懐かしむ。コロナ禍前は月に一度、凧揚げ大会や凧の絵コンテストに出場し、全国各地を飛び回った。これまでに作った凧は1万枚以上で、日本にある約3500種類といわれる凧は一通り作り切った。
○...海老名市上郷出身。高校時代から剣道に打ち込み、海老名市役所に職員として入庁した後も続けた。今も週3から4回ほど道場に通って鍛錬を積む。段位は七段で最高位の八段の昇格を目標にしているという。年末年始に孫が会いに来てくれるのも楽しみで、「目に入れても痛くない」と目じりが下がる。
○...日本全国を周り、感じているのは後継者不足。10年前と比べ、凧を作る人は半減していると感じる。「海老名に伝わる相模凧だけでなく、凧揚げの文化は伝えていかなければならない」と文化継承の必要性を説く。「凧揚げまつりの時だけではなく行政や学校と協力して、和凧作り教室を開いて若い世代に興味を持ってもらいたい」と考えている。
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