絵画作品が7月15日からニューヨーク・マンハッタンで展示される 高木 章江さん 座間市立野台在住 60歳
響きあう 一歩外へ
○…海老名のららぽーと近くで開かれるマルシェの一角。キャンバスを立て、楽しげに描く2人組がいる。絵筆のかわりにスプーンを握って着色したり、背中に天使の羽をつけているから目立つ。「会場の雰囲気や参加者の声、賑わいから感じるものを作品にしているんです」とにんまり。作品紹介のために撮影する時は、谷戸山公園に運ぶことも。不思議と豊かな緑に溶け込む作風だ。
○…ストリートアートの力作が公募企画に入選し、7月にマンハッタンのギャラリーで展示されることになった。作品とともに渡米し、現地でも仲間と即興で描くつもりだ。「いつかは日本と海外を行き来するアーティストになる」のが夢で、この展示が第一歩になるかもしれない。世界のアートが集う場所で、どのように見られるのか楽しみという。
○…親が貿易関係で働いていたせいか小中高校と「理由もなく英語好き」な子どもだった。留学の経験を生かし、今は企業の通訳・翻訳者として働く。訳す内容は会議中の会話や専門的な資料も含んでいる。会話や原文を直訳するより、自分なりにかみくだき、シンプルに伝えることがモットー。技術系の企業ゆえに専門用語とも格闘する。どんなに難しくても、理解してから訳したほうが伝わる。
○…入選作「君のひかり」は、離れて暮らす息子のために描いた。気持ちが沈んでいると知り、言葉のかわりに塗り重ねた。暗くよどむ色も、その中で花咲くように見える部分も、まぶしい黄色もある。「どう解釈されてもいい。あなたは、生きて呼吸しているだけで素晴らしいと伝われば」。NYから帰った後も「大道芸人のように屋外で描き続ける」予定。雨はいつかはやむと、出品作も語っている。
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