2024年度神奈川県救急医療功労者表彰を受賞した 池田 明子さん 海老名総合病院勤務 45歳
情熱と感謝を胸に
○…海老名総合病院の救急救命士として、搬送患者の初期対応にあたっている。一刻を争う状況の中で呼吸や体温などのバイタルサインを測定しながら、症状の小さな変化を見落とさないよう、神経をとがらせる。患者と接する時間はわずかながら、後日聞かされる「快方に向かってる」という報告に胸を撫で下ろす。「患者さんへの思いは医師や看護師と同じです」と話す。
○…東京都出身。体育教員を夢見て進学した大学時代に普通救命講習に参加したことで、救急救命士の仕事内容を知った。教壇に立つ姿を想像する両親に「救急救命士として人の役に立ちたい」と熱意を伝え、大学卒業後の専門学校入学を懇願した。「急な方向転換でとても迷惑をかけたと思う。感謝の気持ちは忘れたことはありません」と今は亡き両親への想いを語る。
○…消防士の夫と中学3年の息子が待つ海老名市河原口の自宅に戻ると、勉強を促す母親の顔に戻る。「聞き入れてもらえないけど口うるさくなる」と笑う。ビール好きで、時間が合えば8歳上の夫と晩酌のひと時を楽しむことも。互いの立場を尊重し「仕事の話はまったくしない」といい、「社会の役に立つような人になってほしい」と夫婦共通の認識で息子の成長を見守っている。
○…18人の同僚がいる職場では、管理者として後進育成にも心血を注いでいる。人の命に関わる仕事だからこそ、経験の浅い後輩へ「小さいリスクが大きなリスクにつながる」と説いている。一人ひとりに業務の中で良かった点、改善が必要な点を丁寧に指摘している。「時間をかけて経験を積ませることが大切。救命士を育てることは、救急医療体制の強化と向上につながるから」と熱意を語った。
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