海老名総合病院で救急救命士として勤務する池田明子さん(45・=人物風土記で紹介)が救急医療の発展に努めた団体や個人を表彰する2024年度「神奈川県救急医療功労者表彰」を受賞した。表彰式が9月3日に神奈川県庁で開かれた。
池田さんは、2013年から24年5月まで全国組織である(一社)日本救急救命士協会の副会長を10年間務めた。在任中は救急医療に関する専門教育に携わり、救急救命士の育成に貢献。受賞については「救命士を理解してくれる医師や看護師の協力のおかげです」と謙遜した。
海老名総合病院では、看護部の救命士として救急救命センターに所属。救急搬送される患者の初期対応に努めている。今回の受賞については、コロナ禍における地域の救急医療の貢献も理由の一つに挙げられている。
新型コロナの流行で、20年4月に同病院が中等症患者を受け入れる県の「重点医療機関」に指定されると医師や看護師と連携を図り、いち早く体制を整備。同病院所有の救急車を利用して患者の搬送業務にも従事した。
「何よりも気にかけた」というのがスタッフの安全で短時間でも積極的にコミュニケーションを図り、夏場であっても防護服の着用を強いられる環境下を考慮して休憩にも配慮した。池田さんは「救命士だけでなく、医師や看護師など病院で働くすべてのスタッフの協力があったからこそ乗り越えられたと思う」と当時を振り返った。
高齢化を背景に救急医療のニーズの増加が見込まれる中、法改正の影響で救急救命士の業務内容が増えている。池田さんは今後について「後進育成に注力していきたい」と展望を話していた。
神奈川県救急医療功労者表彰は1982年に9月9日が「救急の日」に制定されたのを機に設けられた。今年度の受賞者は池田さんを含めて個人8人、4団体だった。
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