「ZAMAスマッシュオープン」に来場するeスポーツのプロプレーヤー 多賀 海斗さん 座間市栗原在住 28歳
eを武器に、垣根越える
○…座間eスポーツ協会で新たなうねりを作っている。ウェブ上では「ふぃっちめん」の名で知られ、大学卒業後からプロ選手として生計を立てていた。eスポーツは地元でも浸透し始めたばかり。「ゲームはゲームでしょ、という大人が多いと思いますが、競技性は野球やサッカーと変わりません」。22日の小中学生対象のイベント「ZAMAスマッシュオープン」では魅力を余すことなく伝えるつもりだ。
○…物心ついた頃からポケモンを始め、夕刻のチャイムが鳴るまで栗原神社の境内でゲームを楽しんだ。中学の頃、オンラインゲームの知人と直接会うことも増え、これが自分を変えるきっかけに。仲間とはいえ20歳ほど年上の人が見せる気遣いや優しさを感じ、自分もこうありたいと感じた。尊敬するもう一人は父。仕事が丁寧な塗装職人で、義理堅く友を裏切らない。憎めない、と、いくつも言葉をつなぐ。
◯…大学を卒業してプロのチーム入り。2019年には世界大会にも出場し、ベスト8に進出した。チームメイトには外国人もいて、練習の際もスタート時間の捉え方から異なり、多様性を受け入れなければ勝てない。世界の舞台で見えたものは多かった。「eスポーツも、競技人口が多く、競争が多い国ほど強いですね。勝つために選手同士のリスペクト、メンタルケアが欠かせません」
◯…たまにお気に入りのスーパー銭湯へ。サウナで体調が整うと、プレーの結果に表れる。地元座間で気がかりなのは一人暮らしの高齢者が多いこと。「人との接点が薄い方々も入れる、コミュニティを作りたい」。eスポーツは国籍や年齢、性別、障がいの有無などあらゆる垣根を越えられるのが強み。プレーの達人は、手と手をむすぶ人でもある。
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