綾瀬市議会は9月27日、2025年5月のオープンに向けて整備が進む光綾公園ローズガーデンの指定管理者の指定議案を否決した。管理者に支払う25年から5年間の委託費の計上も認めなかった。市は、有料化など管理方法の見直しを迫られることになった。
厚木基地西側に隣接する光綾公園は開設から40年以上が経ち、19年から再整備が進んでいる。これまでに全面人工芝の多目的フィールドと駐車場、公園管理棟が完成し、ローズガーデンの開業を25年5月に控えている。大型遊具がある南側エリアも順次整備して、25年秋に全体の整備が完了する。
当初は今年5月のオープン予定だったローズガーデンの工事はほぼ完了したが、天候不順でバラの生育に遅れが生じ、市は開業予定を1年延期。計画当初は無料開放の方針だったが、22年11月に市が有料化に方針を変え、23年3月に市議会が関連議案を可決した。
今年5月には指定管理者の候補者が選定され、9月定例会の議決を経て年末に契約。25年5月に有料化でオープンする予定だった。
根強い不満
この間、議会内では有料化への反対や説明不足を指摘する声が根強くあったものの、事業を推進するうえで必要な条例改正案や予算案を議会はすべて可決していた。
9月定例会に上程された指定管理者の指定と関連予算をめぐっては、同12日の経済建設常任委員会(武藤俊宏委員長)が賛成多数で可決したが、その報告を受けて行われた27日の本会議では、指定管理に必要な予算を計上した24年度一般会計補正予算案に、志政あやせの齊藤慶吾氏、公明党の内山恵子氏、共産党の上田博之氏ら7人が修正動議を発議。指定管理者に支払う5年間の管理運営経費5億7千万円の支払いを設定する債務負担行為の削除を求めた。
同案は賛成16・反対1で可決され、指定管理者の指定議案は賛成1・反対16で否決された。
齊藤氏は、「これまでも市側の説明不足を指摘してきたが委員会の審査後に人件費で不透明な部分が明らかになった。立ち止まり再検討してもらいたい。このタイミングしかなかった」と、修正動議の意義を強調した。動議に反対した安藤多恵子氏は、「観光資源をめざし仕事が進められてきた。完成の姿を楽しみにしている市民もいたので残念」と話した。
「検討急ぐ」
橘川佳彦市長は本紙の取材に、「議会の判断は重く受け止める」と述べ、「できるだけ早くオープンできるよう庁内での検討を急ぎたい」とした。
ローズガーデンでは専門性の高い品種が数多く栽培されているため、市は苦しい対応を迫られることになる。
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