海老名・座間・綾瀬版
公開:2024年11月22日
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海老名市望地の鈴木農園で11月9日から干し柿の作業が始まった。納屋には色鮮やかな実が連なり、今月中に約2千個が干される見込みだ。
鈴木信一さん(78)が干し柿を始めたのは定年を迎えるころ。かつて両親が美しい干し柿を作っていたことを思い出し「増やしてみよう」と数十本の苗を植えたのがきっかけ。「以前はどこでも自家用に作っていましたよ」と鈴木さん。干し柿になるのは「蜂屋柿」や「甲州百匁柿」などの渋柿で、例年たわわに実をつける。
収穫後は一個ずつ、皮を残さないように厚めにむいて吊るしてゆく。毎日の気温や湿度をチェックしながら干し続け、その間に1個ずつ実を揉む。形を整え、芯までうまく乾燥させるために欠かせない作業だ。その後平干しに移行し、年末近くに出来上がる。
「これから初霜が降りたような色になる。自然が生み出す逸品です」と鈴木さん。白い表面の下は深い飴色で、上品な甘みとともに芳醇な香りが広がる。主に贈答用として販売されるという。
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