神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

灯篭まつりで東日本大震災の犠牲者供養を行う浄土宗善教寺の住職 井上(いのうえ)祥倫(しょうりん)さん 杉久保北在住 68歳

公開:2011年7月29日

  • LINE
  • hatena

責任と感謝の心で

 ○…「『お寺としてできることは何か』を考えて、今年は檀家さんのご先祖供養と震災被害者の供養をあわせて執り行うことにしました」。8月16日、灯篭を飾り先祖を供養する「灯篭まつり」を行う。これまでにも祭りにあわせ、「誰にでも気軽に寺に足を運んで欲しい」との想いで寺を開放してきた。

 ○…3歳で海老名の地へ。仏の道に入ったのは今から28年前。先代の住職である父親が他界したことがきっかけに。後継者はすでに決まっていたが、まだ幼かったため、つなぎ役として半ば「あきらめの気持ち」だった。「お寺を絶やせないし、檀家さんもいらっしゃるのでしょうがなく」。保育園児に給食をつくる仕事を急きょ退職。浄土宗の講習会に年に1度、2年間夏の時期の数十日、京都へ修行に出かけた。いよいよ修行を終え髪を落としたとき自然に涙がこぼれた。それまでは修行から戻れば一人の女性として普段どおりに暮らすことができたが「この世界に入った」という責任を感じた瞬間だった。

 ○…23年前の夏、腹部に違和感を感じた。卵巣がんを患っていた。家族には医師から年内もつかどうかの告知が。自分でも体の異変を感じていたため「悲願法要だけは終えてから」と入院を遅らせた。その間に出会った治療法を実践すると不思議なことにがん細胞が減少。手術は行ったものの無事退院でき「再び命を頂いた」との思いから、檀家の協力を得て父親の生前の願いだった本堂の建て直しを成し遂げた。

 ○…「人を浄土へ送るのは責任が重い。今でも法要は緊張して終わると体がガチガチ。任されているのだから、常に新たなそして感謝の気持ちで臨まないと申し訳ない」。おだやかな語り口と表情に加えた、責任感の強さは人をひきつけてやまない。同じ目線に立ち、会話を大事にする。「皆さんが来てホッとできる場所にしたいですね」と優しく微笑んだ。
 

海老名・座間・綾瀬版の人物風土記最新6

瀬川 清光さん

食品衛生事業功労者厚生労働大臣表彰を受賞した

瀬川 清光さん

座間市小松原在住 74歳

11月22日

小林 弘忠さん

海老名市薬剤師会の会長として献血と健康相談の啓発イベントの調整役を担った

小林 弘忠さん

海老名市在住 46歳

11月15日

神宮司 悠翔さん

海老名市役所で開かれた「えびな小さな芸術鑑賞会」でピアノを演奏した

神宮司 悠翔さん

海老名市在住 19歳

11月8日

廣田 久美子さん

ビナレッジでの自主夜間中学「えびなえんぴつの会」の代表を務める

廣田 久美子さん

海老名市中新田在住 77歳

11月1日

熊切 和人さん

座間市議会の第40代議長に就任した

熊切 和人さん

座間市入谷東在住 52歳

10月25日

柴山 タマ子さん

座間市の小学校11校に手作りのお手玉330個を贈った

柴山 タマ子さん

座間市立野台在住 83歳

10月18日

緑のある暮らしをサポート

剪定・刈込・伐採など植木のお手入れ承ります!

https://ueki-ya.com/

至高の休日スタイル 

神奈川・東京の注文住宅専門会社「RayCraft (加藤工務店)」

https://kato-koumuten.com/

<PR>

あっとほーむデスク

  • 11月22日0:00更新

  • 11月15日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

海老名・座間・綾瀬版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook