生態系に悪影響を及ぼす恐れがある「特定外来生物」のオオキンケイギクが、現在開花時期を迎えている。市内でも目久尻川沿いなど各所に点在していることから、市は「持ち帰って栽培しないように」など注意を呼び掛けている。
「特定外来生物」は海外起源の外来種で、その種類は哺乳類から植物まで多岐にわたる。日本の生態系に被害を及ぼすとして国によって指定されており、飼育や栽培・運搬・販売などは原則禁止。違反した場合、懲役や罰金が科されることになる。
その一つに指定されているオオキンケイギクは、「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選ばれる植物。5月から7月にかけて5〜7cmほどの黄色い花を咲かせる菊の一種で、全国に分布。市内では目久尻川沿いなど各所に点在している。この植物が繁殖することで、主に河原に咲く在来種が脅威にさらされるという。
コスモスに似た花
オオキンケイギクが特定外来生物に指定されたのは2006年。11年経った今も特定外来生物であることを知らない人が多く、見た目がコスモスに似ていることからその認識なく栽培してしまっている場合もある。
市内上郷の県立相模三川公園によると、きれいな花であるため、道端に生息しているものを持ち帰ってしまうケースもあるという。
個人宅地に生えているものなどを含め、市内各所に生息範囲を広げているため正確な数は把握されておらず、土地管理者でなければ刈り取れないことも多いのが現状だ。
これについて、植物に詳しい市民団体「野草観察の会」の伊藤健三会長は「刈り取りをすれば問題ないが、そもそも認知度が低いのが問題。各土地所有者が理解して、繁殖を防ぐ必要がある」と話す。
市担当課は「オオキンケイギクは育ててはいけないものという意識を高めてもらえたら」としている。
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