日本新薬こども文学賞の絵画部門で最優秀賞に輝いた いげた ゆかりさん(本名:飯島ゆかりさん) 上郷在住 33歳
好きな事をやって生きる
○…舞台美術から店内ディスプレイ、絵本制作など、様々な作品を手掛けてきた芸術家。独特のイラストが描かれている真っ赤な名刺を差し出し、「よろしくお願いします」と物腰柔らかく挨拶する。6年前に落選した「日本新薬こども文学賞」に再び挑戦し、最優秀賞を受賞。電話で報告を受けて「嬉しかったのですが、絵本制作が待ち構えていると聞いて、喜びは束の間でした」と微笑する。
○…幼い頃から絵を描くことや折り紙・ビーズなどでモノを作るのが好きだった。進学を間近に控えた高校生のとき、画家だけで生計を立てられるのは一握りで厳しすぎる世界と周囲から諭され、その道に進むのを断念。大学時代は絵本スクールに通い自分の好きな事を続けた。卒業後は教育関係に就職。高校生に受験対策や進路指導を2年ほど続けるも絵描きになりたい思いを忘れられず、退職し専門学校へ。岐路に立った当時、「自分の好きな事をやれる。やっと自分の人生を歩んでいける」と感じたという。専門学校の卒業制作は150人中2位に入ったり、その後も三鷹市にある「星と森と絵本の家」で優秀賞に選ばれるなど、水を得た魚のように活躍した。
○…”真剣にやらないならやるな”がモットー。受賞を受けての絵本制作は忍者をテーマにした物語。忍者について詳しく知ろうと、三重県の博物館まで足を運ぶという姿勢からもその性格が感じ取れる。絵を一つ描くにもあらゆる視点から物事を捉えた上で作業に取り掛かるという。「全てやり切れているか、と自問自答するようにしています。遠回りした分、色々と考えさせられました」
○…宮城県仙台市出身で有名な製茶店で育った。結婚を機に海老名へ。引っ越しの理想は図書館が近くにあるところ。「調べものをするのに中央図書館によく行きます。画家としての目標は実家の名前ではなく、自分の名前を憶えてもらうことですね」と笑った。
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