海老名市中央の商業施設で11日昼ごろ不審物騒ぎがあり、化学防護服を着用した海老名市消防の隊員が手さげ袋に入った円筒状の菓子缶1個を回収した。不審物に危険性はないことが判明したが、最も強い警戒を示す「レベルA」の化学防護服が同消防で初めて使用された。
警察と消防の話をまとめると、この日午前10時41分に「サリン」と書かれた不審物があると110番通報が入った。海老名市消防が化学防護服を携行して現場に急行し、化学防護服に着替えた隊員2人がおよそ1時間半かけて不審物を回収したが中身に危険なものは入っていなかった。
不審物を置いたとされる人物はほどなく特定されたが「サリンに効くマスクをつくろうとしていた。店内にバッグを置き忘れた」などと説明しているという。
レベルA4着
海老名市消防は「レベルA」から「レベルC」まで危険度に応じた3段階の化学防護服を配備している。主に「サリン」など特殊ガスを想定し、最も危険な「ホットゾーン」と呼ばれる作業エリアでは薄手と厚手の2枚の防護服の間に酸素ボンベを背負い、2人1組で作業にあたる。ホットゾーンで使用するレベルAの防護服は1着約40万円で、海老名市消防には4着が配備されている。「ホット・ゾーン」と「コールド・ゾーン」で使用する防護服は39着もあり、有事に備え訓練も実施している。
訓練強化の中
海老名市消防本部・消防指令の小林邦央さんは「昨年はラグビーW杯、今年は東京五輪があり、3年ほど前から防護服を着用する特殊災害訓練を強化しています。その中で初めて化学防護服を着用する出動がありました。今後も適切に対応できるよう訓練を重ねていきたい」と話していた。
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