1度目の緊急事態宣言から、4月7日で1年。地域のランドマークでもあるレンブラントホテル海老名の下村悦夫総支配人はこの一年を「ホテル存続のカウントダウンをなんとか凌いできた一年」と振り返る。
売り上げの半分以上を占める宴会の予約がゼロになり、赤字ばかりが積み重なる毎日。下村さんは業界歴40年で、阪神淡路大震災では京都に、熊本地震では阿蘇で勤務していたが「出口が見えないことが他の災害との違い」と話す。「震災も大変だったが、復旧に向けて計画を立てられた。今回はまだ収束も見えない」と肩を落とす。
先行きの見えない中でも営業は続けるというプライドがあった。「宿泊が4人の日もあった。ただお客様から『よく営業を続けてくれた、応援する』とお言葉をいただいた時は、涙が出るほど嬉しかった」と下村総支配人は思い返す。
ホテル業界では生き残り戦略として破格の低料金にして需要を全て取り込む企業もあったというが、「当ホテルは地域のオピニオンリーダーで私たちの料金設定をみて価格を決める他社様が多い。価格を下げて一人勝ちできたかもしれないが、住み分けを崩さずに、業界全体が生き残れることを優先した」と下村総支配人は話す。
ホテルは新たなサービスとして非接触型のカフェをオープンした。宴会や婚礼事業はいまだ今後を見通せないが、宿泊とレストランの売り上げはコロナ前の7割まで戻ってきた。特にテイクアウトの懐石料理が当初想定の4倍の売り上げとなり新たなニーズの開拓にもつながっている。「1年間苦難の連続のなかで営業が続けられたのは、地域の皆様の支持があったから。その思いに感謝をして今後も頑張っていきたい」と話した。
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