「19分別の慢心、改めるところから」
2020年度に綾瀬市から高座クリーンセンター(海老名市本郷)に搬入された家庭系可燃物は1万4414トン。一部事務組合で共同処理する海老名市と座間市、綾瀬市の3市と組合で2018年に設定した綾瀬市の目標1万900トンを3割超上回った。
18年度から3年連続の増加に古塩政由市長(71)は「19品目の分別に慢心をしていた。この気持ちを改めるところから始める」と繰り返した。減量化を担当する市リサイクルプラザ所長は「限られた経営資源の中で新たな減量化にチャレンジする」と述べ、喫緊課題への決意を新たにした。
今年3月29日に開かれた高座清掃施設組合議会の定例会で古塩市長と座間市長は、海老名市議の組合議員から「政治は結果がすべて」「炉を抱える海老名市よりも座間と綾瀬が率先して減量を進めるべき」「猛省を求める」などと批判を浴びた。定例会後に古塩氏は「お見苦しいところをお見せした。一度原点に立ち返る必要があるのは確かだ」と、甘受した。
綾瀬市には06年度と13年度に家庭系可燃物減量化の成功体験がある。当時は「ごみの焼却処理量50%削減」をめざす「あやせカワセミ大作戦」を展開した。09年度には剪定枝と廃食用油、プラスチック製品、資源紙の分別を含む19品目の分別収集体制を確立。その後も家庭用生ごみ処理機の購入費助成拡大などに取り組みながら市民への周知を強化し、13年度からは5年連続の減量化に成功している。
この3年間では家庭系可燃物が増加し続けた一方で、事業系の搬入量は22%減と構成3市では群を抜く減量化を達成している。この結果に市の幹部は「コロナ禍の影響もあると思うが大口の多量排出事業者への訪問指導の効果も出ているのではないか」とした。
古塩市長は「新炉への搬入量の減量化は喫緊の課題だ。家庭系可燃物は分別の徹底に削減の余地があり、市民に新たな負担を強いることは考えていない。事業系ごみの処理費など全体としてまだまだ見直すべき部分がある」と強調した。
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