綾瀬市が8月から県内初となる「スタディクーポン」を始めた。経済的な理由で塾に行きにくい中学生のために発行する電子クーポンで、最大8万円分が塾や家庭教師、通信教育に活用できる。
この事業の委託先は、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(東京都墨田区)。これまで東京都渋谷区や国立市、多摩市などの自治体と協働によるクーポン発行の実績があり、県内自治体では綾瀬市との事業が初となる。
スタディクーポンは同NPOが2010年に初めて実施し、これまで6500人以上の子どもにクーポンを発行してきた。綾瀬市の福祉総務課はクーポン事業の目標として「塾に行きたくても行けなかった子を支え、学ぶ意欲を高め、ゆくゆくは困窮の連鎖を断ち切るきっかけになれば」と話す。市では市内3カ所で「学習支援教室」も開いてきたが、規模や定員に上限があるため、もっと広い学びの支援を模索していた。
クーポンを渡す対象は、生活保護受給世帯や就学援助受給世帯の中学3年生約160人。塾の費用を月平均2万円程度と想定し、その半分を来年3月末まで補助する。利用人数は対象の半数程度を見込み、事業費は640万円を計上した。8月5日時点で40人ほどが申し込んだという。クーポンが使える塾は23カ所登録されており、期間内に分けて使うことも、夏期講習などで集中的に使うこともできる。
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