綾瀬市早川にコキアの里を作った 石橋 正道さん 綾瀬市綾西在勤 56歳
つどいの場 育てる人
○…早川地区の草原を、こんもりした「コキアの里」に変えた。普段は福祉関連の一般社団法人を運営し、綾西バザールで喫茶店も営む。草刈り中の土地所有者に「うちにやらせてほしい」と声をかけ、酷暑でも草むしりを続けた。その姿を見たのか知人や近隣企業が看板や土留め設置にさりげなく力を添えてくれた。「地域に支えられている。皆さんが喜んでくれれば」と目を細める。
○…経営する喫茶店はメダカの水槽が並ぶ、ちょっとした水族館だ。綾瀬高校時代に喫茶店で働いた経験を生かし、様々な人々が集う居場所をつくりたい--夢を4年前に叶えたものの、ちょうどコロナ禍の真っ最中。1日の売上が数百円の日もあったが、地域イベントの会場にもなり、近隣住民の居場所として知られるようになった。「今でもきつい時はありますよ」と語る表情が何とも幸せそう。
○…青春時代は福祉関連の専門学校で学んだ。実習先の障害者施設で天真爛漫な子どもたちに接し「この道が天職」と実感。その後、社会福祉協議会へ。地区社協と呼ばれる助け合い組織を立ち上げるうち「もっと地域の中へ」という思いが芽生えた。5年前、子どもの独立を機に31年働いた職場を卒業。ケアステーションなどを運営する一般社団法人を設立、社員50人の組織に育てた。
○…いま構想するのが介護支援施設や釣堀、バーベキュー場を備えた「綾瀬村」だ。用地や費用など課題山積だが、2028年開所と周囲に語り、自分を突き動かしている。「綾瀬は観光地も駅もないと言われますが生み出そうという土壌はあるし、私のような変わった事をする『変人』だらけ」。何でもありの地に来年は高校生とコキアを育てる構想。さあどんな芽が顔をだすのか。
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