あすなろ大学500冊の軌跡 学生の調べ学習のレポート誌
東地区文化センターを拠点に活動する高齢者学級「あすなろ大学」は、学生の調べ学習をまとめたレポート誌を同センター内の図書館に所蔵している。「あすなろ文庫」と呼ばれ、同大学内のあすなろ文庫委員会が管理する。約500冊のレポート誌が一般に公開されている。
同大学は、60歳以上の人を対象に生涯学習の場として、1988年にスタート。学生はそれぞれ興味をもったテーマを設定し、自ら調べ学習に励んでいる。
あすなろ文庫のはじまりは約15年前。初代委員長を務めた和田安生さんが同センターの倉庫を整理していた際に、歴代の学生が書いたレポート誌を発見。座間市内の橋の名前を調査したものや地区名の変遷など、事細かに調べ上げた内容をみて「あすなろの宝」と、文庫としてまとめることにした。
個性溢れる内容
10冊から始まった文庫は年々数が増え、現在はおよそ500冊にのぼる。「あすなろ文庫目録」には、学生がどんな分野を調べているのか、環境や政治、健康や趣味などテーマごとに分類され、まとめられている。
「富士山の噴火と座間の災害」や「座間市内の鉄道」といった地域を調査したもの、「中世の芸能」、「知っていれば怖くない『冥界の歩き方』」など、ジャンルの広さが魅力。写真やグラフ、イラストなどを使い、学生が楽しみながら調べている様子がうかがえる。
さらに、この文庫を小学生が調べ学習で活用するなど、利用価値が高まっている。同委員会では「調べ学習の成果。一般の方や大学に興味を持っている人に是非活用してほしい」と期待をよせている。問い合わせは同センター【電話】046・253・0781へ。
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