神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
座間版 公開:2015年5月29日 エリアトップへ

特定外来生物オオキンケイギク 「綺麗でも植えないで」 市民団体が警鐘

社会

公開:2015年5月29日

  • X
  • LINE
  • hatena
駆除にあたった花ボラ会のメンバー
駆除にあたった花ボラ会のメンバー

 生態系に悪影響を及ぼす恐れがある「特定外来生物」のオオキンケイギクについて、市民団体「花を咲かそうボランティアの会」(野島誠一郎会長)が今月24日、相模川河川敷で繁殖調査と駆除作業を行った。市内各所にも点在していることから、同会では「綺麗な花だからと言って、家の庭や花壇に植えないで」と注意を呼びかけている。

在来種脅かす高い繁殖力

 「特定外来生物」は、日本の生態系に被害を与えるものとして、国が指定。哺乳類から植物まで多岐にわたっており、栽培・運搬・販売などが原則禁止されている。違反すると、懲役や罰金が科される。

 オオキンケイギクは菊の一種で、複数年にわたって生存する「多年草」。毎年5月から7月頃に、黄色の花を咲かせる。

 原産地は北米で、観賞用として1880年代に日本に入ってきたとされる。道路緑化で利用されたほか、ポット苗としても販売されていた。しかし、繁殖力が強く、在来の野草を駆逐し、自然環境を一変させてしまうため、2006年に指定された。増殖を防ぐためには、梅雨時に刈り取る必要がある。

河川敷で実態調査

 同会は、緑地作りを通じて地域発展を推進する団体。82人が加盟しており、相模川に架かる座架依(ざかえ)橋のたもとに位置する「水と緑の風広場」で、水仙やマリーゴールドを育てている。

 駆除は環境改善の一環として昨年から始めた。「私たちも以前は、その存在を把握していなかった。調べるうちに特定外来生物である事を知った」と野島会長は話す。

 作業エリアは、同橋を中心として南北1Kmの川原。今月11日に事前調査をした時の開花本数は3本ほどだったが、15日には40本にまで増えていたという。24日は10人が参加し、地中に種が残らないように、1つずつ丁寧に根から抜き取った。処理にあたっては、市担当課に依頼した。

認知度低く

 野島会長によるとオオキンケイギクは、河川敷のほか、道路や斜面など市内各地に生息している。コスモスに似た花を咲かせることから、特定外来生物だと知らずに、持ち帰るケースもある。日本各地に分布しているが、周知は自治体によって様々。座間市ではまだ認知度が低く、「まずは、その危険性を認識して欲しい」と訴える。

 同会では6月下旬にも駆除を行う予定。「あくまで一時的な対処。活動を通じて、市民への周知を進めることが、在来種を守ることにつながるはずです」と話している。

今の時季に、黄色い花を咲かせる
今の時季に、黄色い花を咲かせる

座間版のトップニュース最新6

交通拠点設置を目指す

相武台南口

交通拠点設置を目指す

行政・地域協力し実現へ

1月31日

花壇活動続けて20年

さがみ野

花壇活動続けて20年

「孫誕生がきっかけで」

1月31日

9年ぶりの頂点目指す

9年ぶりの頂点目指す

東海大相模 春の選抜出場

1月31日

戦闘機「雷電」の部品発見

戦闘機「雷電」の部品発見

所有者から市に寄贈

1月24日

「凧」通して地域と交流

座間養護学校

「凧」通して地域と交流

座間市大凧保存会と

1月24日

3月6日オープン

市内初映画館

3月6日オープン

最新鋭の映像機器導入

1月17日

あっとほーむデスク

  • 11月8日0:00更新

  • 11月16日0:00更新

  • 4月20日0:00更新

座間版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2020年1月31日号

お問い合わせ

外部リンク