「第36回 ファミリーマートカップ全日本バレーボール小学生大会」が8月9日から12日まで東京都などであり、座間市を拠点にする女子チーム「HAND(ハンド) TIGERS(タイガース)」(佐久間真琴代表)が日本一に輝いた。今年4月に6年ぶりの再結成を果たしたばかりのチーム。選手たちは強豪相手に競り勝つことで成長し続け、県央地区予選から県大会、そして全国と全てストレート勝ちという「完全制覇」を成し遂げた。
地区予選からストレート勝ち
同大会には、日本各地の予選を勝ち抜いた48チームが出場。2回の予選リーグと、ベスト8による決勝トーナメントで優勝を争った。タイガースは決勝まで1セットも落とすことなく勝ち続け、神奈川県勢にとっても初となる優勝を果たした。
萩原正吾監督が、頂点に上り詰めた要因として挙げるのが、選手たちの「成長」。再結成間もないため未完成の部分があったが、伸び代も大きかった。特に全国の舞台では強豪との激戦を制することで、得意とするコンビバレーに磨きがかかったという。
技術や連携だけではなく、大会を通じてメンタルも鍛えられた。「(選手たちは)普段は淡々としているが、内に秘めた闘志は強い」と萩原監督。その本領を発揮したのが、決勝トーナメントの初戦、江別中央(南北海道)との第1セット。先にセットポイント(20点目)を許すも粘り強く追いつくと、そこからジュースを繰り返す。リードを5回奪われながらも諦めることなくプレーして逆転し、29対27で勝利。息が詰まるようなシーソーゲームを、強い気持ちで攻め抜いた。
快進撃の極めつけが決勝戦だった。相手を崩すサーブに始まり、レシーブ、トス、スパイクとコンビバレーがはまり、大曲(秋田県)に快勝。「全て上手くいった、100点満点の試合」と萩原監督は教え子を称える。
快進撃の裏に親やOGの支え
タイガースは、全国ベスト8になったこともある「座間ハンドタイガース」を前身としている。このチームは2010年にメンバー減少などにより、大和市のチームと合併したが、今年4月に6年ぶりに再結成された。今は市内小学生など22人が所属し、近隣の小学校で練習を行っている。
当初はボールやユニフォームが少なく、練習場所の確保にも苦労した。そうしたなか、強力にサポートしてくれたのが保護者やOG、そして県内友好チームの監督たちだ。OGからはボールや試合ユニフォームを寄贈してもらった。全国に向けて新しいユニフォームを作る資金は、保護者らがバザーで得た売上や、友好チームからの寄付金で賄ったという。
新たな目標へ練習に意欲
8月19日、選手やチーム関係者は市役所を訪れ、遠藤三紀夫市長らに日本一を報告した。佐久間代表は「子どもたちの頑張りに加えて、保護者達の協力あってこその日本一です」とコメント。キャプテンの中尾朱夏(しゅか)さん(東原小6年)は、「仲間や指導者を信じて、力を出し切った結果だと思います」と話した。
全国一という結果によって、他チームから追われる存在になった。今後の目標は秋の関東、そして冬の全国大会制覇。中尾さんは「これからもみんなで練習を頑張っていきます」と力強く抱負を語った。
![]() 19日に市を表敬訪問。優勝旗とトロフィーを手にした選手たちに、市職員や市民から拍手が送られた
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