小松原にある障がい者の就労支援事業などを行う「アガペセンター」の利用者たちが、クリスマスのキャンドルづくりに精を出している。
これは、12月に伊藤忠商事(株)東京本社ビルで行われる販売会に出品するもの。同社では、障がい者の就労支援の一環で約30年前から社員が出向しており、同センターと交流を深めている。そして昨年から定期的に、同センターや関連会社での製作物を社内で販売。3回目の前回は商品がすべて完売するなど、じわじわと人気が高まっている。
クオリティを求めて
商品は、季節をモチーフにしたキャンドルや豚肉をふんだんに使ったレトルトカレー、紙すきから手作りしたポチ袋など3種類。キャンドルは寺などで不要になったろうそくを溶かすところから、紙製品は使用済みの牛乳パックをちぎるところから始まる。
いずれも手間をかけてクオリティを上げ、製品そのものを気に入って買ってもらえるよう皆気合が入っている。完売の実績があるだけに、自主製品部門の担当者も「障がいのある利用者の方がそれぞれの特性を生かして商品づくりをすれば、すばらしいものができあがる」と製品の出来に太鼓判を押す。
購買から広がる理解
職業指導員の一人は、「買ったものを自宅に持って帰り、家族に話すことで障がい者への理解につながる。まず製品を知ってもらうことが大事」と話す。
また、販売会をすることで、購買者のリアクションが利用者を勇気づけることもある。キャンドルなどを作っている自主製品エリアの壁には、以前の販売会で製品を購入した社員の家族がセンターに宛てた手紙が貼ってある。「私はみなさんの作ったキャンドルが大好きです。これからもすてきな物を作ってください」。小学6年生の女児から寄せられた温かいメッセージは、利用者のモチベーション向上に繋がっている。
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