立野台小学校で10月23日、カードゲームを使って遊びながら環境問題について考える授業が同小の4年生を対象に行われた。6月に座間市と小田急電鉄株式会社が締結した「サーキュラー・エコノミー推進に係る連携と協力に関する協定」に基づき行われた今回の授業。「ゴミを救う方法」を懸命に考える子どもたちの姿があった。
サーキュラー・エコノミーとは、資源や原材料、製品などの徹底した回収・リサイクル、省資源製品の開発、シェアリングなどを推進し、新たな資源の使用や廃棄物を減らす循環型の経済システムのこと。市は協定で、小田急電鉄が沿線地域でのまちづくりにおいて積極的に取り組み、事業化をめざしているこの経済システムを共に推し進めることで持続可能な社会をめざすとしている。
協定に基づいて行われた初めての具体的な事業となった今回。当日は、立野台小の4年生と小田急電鉄の駅長をはじめとする職員、市の資源対策課の職員らが、環境活動に取り組んでいるNPO法人ゼロ・ウェイストアカデミー代表で、1月にスイスで行われた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で共同議長を務めた坂野晶さんが作成したカードゲーム「ごみゼロゲーム〜ごみを救え!」に挑戦。ゴミを、リユース(もう一度使う)、リペア(修理する)、リメイク(作り変える、違うものとして使う)、リサイクル(再生利用)、ロット(土に返す)、リフューズ(そもそも使わない)のいずれかの方法で「救う」手立てをゲーム形式で考え、学んだ。
また、このゲームは、世界中の廃棄物を受け入れていた中国で環境や健康の問題が発生していることや、海洋中にプラスチックゴミが増加し、2050年までには魚よりも増える可能性があることなど、ゴミを取り巻く社会問題も学ぶことができる仕組みになっており、子どもたちは、そうした社会問題を踏まえて、ハブラシやオムツ、トイレットペーパーの芯、ふたが壊れた鍋などといった様々なゴミについて考えた。
ゲーム終了後は、坂野さんが子どもたちの感想を聞きながら総括。世界でプラスチック製のストローの使用が控えられたり、プラスチック以外のもので作られたストローが使われだしていること、布オムツや芯のないトイレットペーパーの存在が坂野さんから語られた。そして最後には、「家に帰ったら、ゴミ箱の中を見て、リフューズできるものがないか考えてみてほしい」と宿題が出された。
坂野さんは、「何も考えずに捨てるルーティンを立ち止まって考える機会にしてほしい。子どもたちが家に帰って家族と一緒にゴミについて考えるきっかけになれば」と話した。
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