アマチュアボクシング界のホープ・井上尚弥さん(18歳/栗原中央在住)が、4月にカザフスタンで開催されるアジア選手権に、ライトフライ級の日本代表として出場する。ロンドンオリンピックの予選を兼ねている大会。家族一丸で掲げてきた「オリンピック出場」の夢をつかむため、リングに上がる。
オリンピックをかけた大会は、昨年9月に行われた世界選手権に続いて2回目。世界選手権は1、2回戦と勝ち進んだが、3回戦で惜敗して切符を逃した。しかし今年1月、国際ボクシング連盟によって、ライトフライ級のアジア枠が追加。日本代表に尚弥さんが選ばれ、再びチャンスが巡ってきた。吉報を聞いた瞬間について尚弥さんは「素直に嬉しかったです」と振り返る。
アジア選手権は、4月4日から13日にかけて開かれる。ライトフライ級に出る選手の人数、対戦相手は決まっていないが、優勝者のみがオリンピックに参加できる。大一番を一カ月後に控えた今、尚弥さんの父親であり、指導者の真吾さんは「漠然と練習に臨まず、一つ一つのメニューを意識的に取り組むことが大切」と強調する。親子二人三脚で、全神経を集中させながらトレーニングする日が続く。
今月12日(月)からは、ナショナルトレーニングセンターでの合宿に参加。30日に日本を出発する予定だ。
父・真吾さんがバックアップ
アジア選手権には、尚弥さんを小学校1年生から指導してきた真吾さんがコーチとして参加する。9月の世界選手権では、真吾さんは帯同していなかった。ポイント負けした3回戦は動画投稿サイトの生中継を見ながら応援していたという。「最終ラウンドの前に『積極的に前に出ろ』と声をかけたかった。僅差だったからチャンスはあったはず」と悔しさをにじませる。
真吾さんの帯同について、「他の人では見落すことにも気づける。背中を後押しすることができる」と太鼓判を押すのは母親の美穂さん。「2人で切符をもぎ取ってきて欲しい」と期待を寄せる。尚弥さんは「9月は負けてしまったが、もう一度もらえたチャンスを全力でつかみ取ります」と力強く語った。
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