座間市役所に勤務する田中正行さん(58)は、広島東洋カープ・田中広輔内野手(29)、読売ジャイアンツ・田中俊太内野手(24)の父親。息子2人をプロ野球の世界へと送り込むにあたり、どのような指導・教育をしていたのかを聞いた。
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田中さんがコーチを務める相模ボーイズに2人とも小学生の頃から所属。だが、田中さんが力を入れたのは、技術指導より生活面での教育だった。「いくら野球が上手くても、人としての生活ができなければプロにはなれない」。5人姉弟で両親共働きだった田中家。子どもたちで当番表を作り、家事を分担。「もしサボったら、試合に連れて行かなかった」と振り返る。
田中さんにはある信念があった。「親は指導者になってはいけない。子どもにとっての応援団長、一番の理解者でないと」。息子が監督やコーチに叱られた時は、「家に帰ってから絶対に上塗りはしなかった」という。「子どもはプレーしていれば上手くなるんですから」。笑顔でそう語った。
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兄の広輔さんは昨季、1番・ショートでフル出場し盗塁王と最高出塁率、ベストナインを獲得。今年もカープの切り込み隊長として快進撃を支える。田中さんに時折ラインで子どもの写真を送ってくれるという。
弟の俊太さんは一年目ながら一軍で60試合以上出場。レギュラー獲得へ向け日々奮闘する。プロの世界での二人の活躍に、「親があーだこーだ言ってもしょうがないでしょう」。これからも温かく見守る。
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