記者が見た、聞いた、感じた、を伝える あっとほーむデスク 11月8日0:00更新
「史上最高」と評され幕を閉じたラグビーW杯。幸いにもいくつかの試合を観戦する機会に恵まれました。試合前から枯渇が心配されたビール片手にスタジアムの通路で試合予想や世間話をする。優勢でも劣勢でも応援歌を自然発生的に歌い、盛り上げる。「メーアイテイクアピクチャー」とスマホを差し出す日本人に、写真を撮るならとレッドドラゴンがあしらわれた横断幕を貸すウェールズファン。黒のジャージを着た日本人に親指を立ててウインクをするオールブラックスファン。敗れた日本を前に肩を落とし涙目になっていた夫婦に「日本はとても良いゲームをした。誇らしいチームだ」(多分)と真剣に語りかける南アフリカファン。私のW杯は海の向こうからやってきたラグビーファンたちが持ってきたW杯を目一杯楽しむ方法、価値観、雰囲気に圧倒され、その波に乗らなくては、自分たちも楽しまなくてはと必死になった1カ月強だった気がします。「リスペクト!」。田村選手がキックを蹴ろうとした時、ざわつくスタジアム内で海外のファンがそう叫びました。そんな言葉が飛び交うラグビーというスポーツにおける大げさに言うと哲学に色んな可能性を感じました。 (三)