神奈川工科大学(小宮一三学長・下荻野)の学生らが開発したVR赤ちゃんプロジェクト「Real Baby-Real Family」が世界的評価を受けた。7月30日(日)から米・ロサンゼルスで開催される世界最大のCGの国際会議「SIGGRAPH(シーグラフ) 2017」に参加する。学生としては異例の快挙。
「SIGGRAPH」は、毎年数万人のCG専門家などが参加する世界有数の会議。VR=バーチャルリアリティーは、没入感高く映像空間を体感できることから、近年エンターテインメント分野を中心に注目を集めている技術。「Real Baby-Real Family」は、VRによる「仮想の子育て」体験を通し、出産や子育てを主体的に考えてもらうことを目的に開発された。この目的や、学生自らが先端技術を応用し、VR作品を開発して少子高齢化問題にアプローチした点が評価されたという。
開発メンバーは、発案者である望月宥冶(ゆうや)さん(情報メディア学科4年)をリーダーに、主にプログラミングを担当した浅野隆弥さん(同)、3Dイラストレーションなどに携わった東田茉莉花さん(同)など学生6人。「みんなに助けられっぱなしでした」と望月さんが振り返るように、各自の得意分野を活かしたチームワークが、評価される作品につながったという。
「自分の赤ちゃん」あやす体験
作品テーマは「VRで愛を表現しよう」。「ヘッドマウントディスプレー」を応用し、上下左右360度体感できる育児空間を実現。「VR赤ちゃん」に親しみを持てるよう、泣き声は実際の赤ちゃんから録音。顔画像処理の技術で、体験者に「似ている顔」の3D画像が赤ちゃんに再現される。カップルや夫婦の顔の掛け合わせも可能だ。
同作品をもとに、起業も視野に入れ活動する望月さん。「SIGGRAPHは出展だけでもすごいこと。会場中がこの作品のフライヤーを持っている状態にできたら良いなと思います」と意気込みを話した。
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