屋外活動中の児童・生徒の安心安全と、学校施設一般開放時の利用者の急病やけがに備えるため、厚木市は市立小・中学校36校すべての屋外に、自動体外式除細動器(AED)を設置した。
屋外AEDは9月中に設置され、10月1日から運用が始まった。場所は、体育館の外壁や校庭など、体育館と校庭の両方から取りに行きやすい位置に設置された。
厚木市立の全小・中学校には、2005年に職員室などの屋内にAEDが設置されている。しかし児童・生徒の活動は、体育館やプール、校庭など広範囲にわたるため、AEDの持ち出しに時間がかかることが懸念されていたという。また、休日や夜間の一般開放時には校舎が施錠されており、AEDが使用できなかった。
AEDのボックスは、誰でも取り出し可能。使用方法は、扉を開けて赤色のAEDを取り出し、音声ガイドに従う。同事業の予算は1千22万5440円(ボックスは購入、AEDは4年リース)。
担当の厚木市学務課では「小・中学校の体育館は、災害時に指定避難場所としての役割を果たすことから、屋外にAEDを設置することにより、避難者に対して安心安全な環境が整った。緊急時には使用してほしい」と呼びかけている。なお同課によると、屋内屋外ともにAEDが設置されてから、児童・生徒に使用された例はないという。
また市消防本部では、小・中学校の教諭に対して、応急手当普及員講習を推奨しており、年1回講習会を実施している。林中学校では、3年前から保健体育の授業の一環として、2年生でAEDの使い方を実習で学んでいるという。
現在厚木市では、公民館や老人憩いの家、小中学校、県立高校などの公共施設をはじめ、警察署や交番など、計394台のAEDが設置されている(市消防部が把握している数)。
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