給食から出る生ごみを減らすため、厚木市は3月から新たに4つの中学校で生ごみ処理機を導入した。すでに8つの小中学校では昨年7月から、生ごみを食品リサイクル施設に提供し資源化を行っており、小中学校でのごみの減量化が進んでいる。
今回導入された生ごみ処理機は高さ2・3m、縦横1・8mの土中埋込式。1日あたり約30kgの処理が可能で、土の入った処理機の中に生ごみを入れると分解されるしくみ。設置されたのは玉川中、東名中、林中、藤塚中で、今年度は、相川中に設置予定となっている。1基あたりの導入経費は工事費を含めて約272万円。
市環境事業課によると、市内の小中学校の食べ残しなどの食品残渣は1年間で約180tある。今回の生ごみ処理機を導入することで、5校で約11t(年間)のごみを減量できると試算する。同課では「ごみを焼却処理せず、収集コストもかからなくなる」と効果を口にする。さらに、「現在、家庭ごみの約40%を生ごみが占めている。学校施設に生ごみ処理機を導入することで、食べ残さないことや生ごみは資源化できることを子どもたちに学んでもらい、家庭に帰ってから子どもたちがごみの減量に取り組むきっかけになれば」と期待を寄せる。
生ごみ回収し資源化
市内8つの小中学校と南北の給食センターでは、食べ残しや調理残渣を回収し、食品リサイクル施設で資源化する取り組みを昨年7月から行っている。生ごみからのバイオガスを電気と都市ガスにリサイクルするので、ごみの減量とともに温暖化ガスの削減にもつながる。昨年度は、導入初年度ということもあり、回収の効率性などから10施設にとどまったが、今年度は生ごみ処理機を導入していない残り23の小中学校のほか、4つの公立保育所、市立病院でも実施する予定となっている。
同課では、生ごみ処理機の導入と資源化の実施により、年間で約200tの減量を見込む。厚木市の1年間の事業系ごみが約2万tのため、今回の取り組みで1%の事業系ごみを減量できると試算する。「これらの取り組みで市の公共施設での食品残渣は全て減量化、資源化できることになる。教育現場で取り組むことで、子どもたちへの環境学習にもつなげていきたい」と話す。
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