6月6日に厚木市文化会館で開催される「千波会」に出演する 千波 朱永さん 厚木市宮の里在住 63歳
目の前のことに誠心誠意
○…日本舞踊の坂東流八世家元の坂東三津五郎氏に許しを得てできた流派「千波流」。主に古典を基本とした歌謡曲舞踊に力を入れているのが特徴だ。「基本の古典をしっかりやりつつ、歌謡曲なので見ている方にも踊りの内容や想いが伝わりやすいのが魅力」と話す。これまでは浅草公会堂で開催してきた公演だったが、今年は初めて地元の厚木で開催に。「感謝の気持ちを込めてできれば」と意気込む。
○…秋田県男鹿市の出身。高校時代は演劇部に所属し、東北大会で優秀賞を取るほどのめり込んだ。舞台俳優を夢見たが、父に反対され就職。上京して後楽園球場のアナウンスの仕事に就いた。家から職場に行く途中にあったのが坂東流の稽古場だった。「日本古来の行儀作法が身についたり、自分の想いを踊りで表現するところが自分にピッタリと思って」と日本舞踊の門を叩いた。
○…入門して1年半ほどの公演で「吉野山」の静御前を踊る機会に恵まれた。「大役だったけど一生懸命に稽古した」と振り返る。その後、古典と新舞踊を並行して学ぶうちに、新舞踊に惹かれるように。子育てなどで10年以上のブランクがありながらも千波流の直門師範となり、6年前には自宅に稽古場が完成。後進の育成にも力を注ぐ。
○…夫とは職場で出会い、出産を機に夫の実家である厚木へ。現在は、次女の家族と暮らしている。趣味は読書でお気に入りは宮本輝。自宅のガーデニングと共にリラックスできる貴重な時間だ。座右の銘は「誠心誠意」。「常に一生懸命やる」ことを身上にしてきた。今後は中高年や子どもたちにも、踊りを体験してもらえる機会を作っていく。「見るだけでなく、体験することで日本舞踊の魅力を多くの人に伝えていきたい」
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