今年6月に発表された2020年国勢調査の速報値をうけ、県議会の愛川町・清川村を含む3選挙区が選挙区再編の対象となることがわかった。人口減少によるもので、隣接する選挙区との「強制合区」も視野に今後設置する議員定数等検討委員会で協議を進める。
対象とされる選挙区は、愛川町・清川村と三浦市、足柄下の3選挙区で、定数は共に1。公職選挙法では、選挙区の人口が、県内人口を議員定数で割った「議員一人当たりの人口」の半数に達しない場合、隣接する市町村の区域とあわせて1選挙区を設けると定めている(15条2項)。
6月に発表された国勢調査速報値によれば、県内人口は924万411人。これを議員定数の105で割った議員一人当たりの人口は8万8003人。今回の調査で3選挙区は、この人口の半数となる4万4001人を下回った。愛川町・清川村の人口総数は4万2932人だった。
県議会では、6月15日の議会運営委員会で小島健一議長が議員定数等検討委員会の設置と協議を指示。25日の議会運営委員会では、敷田博昭委員長から各会派へ、検討委員の人選について推薦状を7月5日までに提出するよう指示があった。
今後、各会派から推薦された議員により検討委員会が設置され、選挙区の再編に向けて協議が本格化する。
愛川町・清川村の選挙区は1979年、それまでの厚木市・愛甲郡の選挙区から独立して設置された経緯がある。
強制合区となった場合、厚木市(定数3)との合区が考えられるが、時期や定数増減なども含め、県議会事務局では「今後設置する検討委員会で協議が始まるので、現時点ではまだ全て未定」と話す。
過去の例では、2019年の県議選で南足柄市と足柄上が強制合区となっている。選挙区の集約が進むことについて、地域からは「小さな自治体の声が県政に届きにくくなることが不安」などの声もある。
愛川町・清川村選挙区の佐藤圭介議員は「愛甲郡は、豊かな自然を持つ水源地であり、宮ヶ瀬ダムをはじめとした観光施策など様々な側面を持つ地域。たとえ人口が少なくても選挙区が設置されてきた理由があるので、地域の代表としてその責務をしっかりと果たしていきたい」と話す。
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