厚木市立玉川小学校(山口行子校長)で15日、校庭北側にある「金井古墳」について学ぶ公開授業が開かれた。6年生児童33人と玉川地区文化振興会員ら地域住民13人が6世紀の古墳時代後期に造られた古墳の話に耳を傾け、教科書には書かれていない地域の歴史について学んだ。
授業は、児童らが社会科の歴史学習で学んだ古墳時代の内容を、自分の住む地域に置き換えて考える発展学習の位置付で実施。小学校にある古墳として、地域住民にも身近だったことから公開された。この日は、市文化財保護課の宝満龍之介さんと佐藤健二さんが講師を務めた。
金井古墳は1号墳と2号墳の2基あったとされており、現在も石室の一部が見て取れる。1935年の校舎移転に合わせて発掘調査が行われ、直刀や丸玉、まが玉、鉄釘など数々の副葬品が出土した。1号墳は一部詳細不明とされているものの、2号墳は直径約24メートルの円墳で横穴式石室が確認されている。羨門(入口)から遺体を納める玄室までが10メートル以上あることから、「県下最大規模の石室をもつ古墳」と言われている。
講師の宝満さんは、「厚木市内に古墳は何個あるでしょうか?」といったクイズを交えながら、古墳の特徴や役割を解説し、古墳時代の七沢地区周辺の様子も紹介した。また金井古墳から出土した鉄釘やガラス玉などの副葬品も披露。児童らは「古墳時代にガラスを加工する技術があったんですよ」といった話を興味深く聞き入っていた。
授業を受けた福澤寿絃(ひさと)君は「いつも遊んでいる校庭のそばに古墳があるとは思わなかった。出土品が今もそのままの形で残っているのがすごい」と声を弾ませた。玉川地区文化振興会の杉山宣男会長(69)は、「あらためて地域を学ぶ良い機会になった」と感想を話した。
同校では学んだ内容を児童らがまとめ、今後の授業に生かしていくという。
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