▽近年人気のアウトドア。愛川町を流れる中津川は、清流に広い河川敷があり、多くのキャンパーで賑わう。最近は利用者の環境意識も向上しているが、今なおゴミの放置や、直火を使い炭などを残して帰る「焚き逃げ」など、マナーを守らない痕跡も見かける。そんな状況を変えようと、2018年にソロキャンプ愛好家の小山仁さんが「日本単独野営協会」を設立。SNSを中心に仲間が集い、今や会員は全国に2万人。清掃活動や健全なアウトドア活動の啓発を続けている。
▽小山さんは横浜市在住。小さいころから外に出るのが大好きな活動的な性格だったという。社会人になってから、心と体を癒してくれる自然に惹かれ、ソロキャンプをするようになった。野営地で見かけるゴミや焚き逃げ跡を見て個人で清掃活動を始めたが、「一つ片づけて翌週来るとまた増えている。できることに限りがあって、とても太刀打ちできなかった」という。
▽そこで小山さんは、ソロキャンパーが繋がる場として同協会を設立。たった一人で始めた活動が次々と大きな輪となって広がっている。仲間で集って行う清掃活動は2カ月から3カ月に1回程。基本はそれぞれの人が、ソロキャンプをした時にゴミ一つでもいいから拾う。「義務や無理があると活動は続かない。小さな心がけを集めて、世の中を変えていきたい。あれだけ多かった駅のホームのタバコの吸い殻が今はほとんど見なくなったように、必ず変えられる」と小山さん。目標は会員10万人だ。
▽中津川の角田大橋下の河川敷は、同協会の始まりの地であり、小山さんにとって特別な場所だ。新型コロナの影響で閉鎖されていた期間で樹林化しつつあった場所も、すっかり綺麗に整備されている。小山さんは「自分にとって最寄りの大自然。いつまでもこの心地良さを残していきたい」と笑顔を見せる。
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